YAMAHA XJR400 空冷ネイキッドの名車~乗り継いだバイクから~

今回の記事では筆者が乗り継いできたバイクの中で、記憶に残っている筆者としての名車をご紹介したいと思います。
年齢的にも既に絶版車になっている物もありますが、バイク選びの参考になればと思います。
YAMAHA XJR400 ~空冷ネイキッドの名車~
筆者が乗ってきたバイクでも、最も走行距離を走ったのがXJR40096年式のネイキッドでした。2年間で走行距離は約45000kn。中古で購入当初は5000km程度だったので、2年の間に40000km走ったことになります。
ノーマルで購入してエンジンの内部意外は全体的に手を入れた車両でした。20代初期に購入してサーキットからツーリング、仕事の足として活躍してくれました。
メンテナンスや改造もこのバイクで教わったといっても過言ではありません。
XJR400の諸元データー:
型式:4HM
排気量;399cc
年式:1996年式
エンジン形式:空冷DOHC4バルブ直列4気筒
燃料噴射形式:キャブレター
最大トルク:38.2Nm/9500rpm
最大馬力:53ps
乾燥重量:175kg
装備重量:198kg
パワーウェイトレシオ:3.3kg/ps
まだ排気規制や改造規制の締め付けが弱かった当時は、マフラーを変えて爆音状態でも警察に止められたことはありませんでした。
空冷故のオーバーヒートも何回か経験していますが、立ちゴケを含む転倒も何回も経験しており、壊れた外装を補修するため最終的には自家塗装までしていました。
改造部位とその目的
筆者のXJR400は外装こそノーマルでしたが塗装を含め装備品がありとあらゆる物を試していたので、一般道ではよく大型バイクからバトルを仕掛けられたのを覚えています(苦笑)。排気音が相当大きかった(うるさかった)というのも一因だったかな?と今では思います。
ステアリング;ハリケーンセパハン
スロットル;ハイスロットル
ステップ;メーカー不明・ワンオフバックステップ
制動系:SUNSTARフロントブレーキディスク
:EARS メッシュホース(前後)
点火系;Nology Hot Wireプラグホース
:NGKイリジウムプラグ
駆動系;AFAMスプロケット(前後)
:RKゴールドチェーン
エンジン周り;ブリーザーホース
マフラー:VANCE&HAINES
サスペンション:フロントフォークスプリングをDAYTONA製に
灯火系:埋め込み型リアウィンカー
外装系:Z2ミラー
電子制御系:リミッターカット
等々…
400ccの改造部品は大型車両に比べれば比較的安価です。
とは言え、1人暮らしの20代前半にはそこそこ大きな出費のバイクだったかなぁと今思えば考えられます。
XJR4002年間の走行インプレッション
水冷と空冷でどれだけの違いを体感出来たか?と言われると正直わかりません。
実は筆者、同じクラスの水冷バイクに乗ったことが無いのです。
特に空冷信者という訳ではありませんが、たまたま選ぶバイクに空冷が多く、また、YAMAHA車両が多かったというのも不思議な統一製だったと思います。
XJR400はバイクとして街乗りに何の不満もありませんでした。
ハンドリングも平均点ですし燃費も悪くありません。
スロットルワークにおけるエンジンのピックアップもこのクラスとして考えれば充分でした。むしろ電子制御の多い昨今のバイクよりもライダーの意図した走りをしてくれたのかな?とも思います。良くも悪くも、ですが……
問題は高回転域でした。
高速道路を使った大型車とのツーリングでは、オーバーヒートを起こしかけたことが数十回。一度はエンジンが焼き付きかけたこともあり、エンジンがかからなくなった時は本当に焦りました。
中速域からレッドゾーンまでの伸びはあまり良くなく、160kmを超えたあたりから時間を数えながら加速していく感じで、180kmまでメーターが回るとそれ以上の加速はエンジンが悲鳴を上げているようでした。
(400ccのエンジンはそんな造りにはなっていないでしょうし)
また、サスペンションも軽んじていた当時は、オイル圧の抜けたノーマルで走っていました。唯一フロントの油圧がかからなくなった時に内臓のバネをDAYTONA製のハードスプリングに交換しています。
当時生活の足でもあったXJR400は1年を通して乗らなかった日を数えた方が早いでしょう。恐らく5日もなかったのではないかと思います。
若気の至りとでもいいましょうか…
晴れの日も雨の日も、台風の日でも乗り続けた日々
当時、フリーランスの音響エンジニアの傍らそれだけでは生活が成り立たせられないので色々な仕事をしていました。
そのため、仕事で出かける先は多種多様。
時間帯もバラバラです。
終電など時間に限りのある公共共通機関は使えませんから、XJR400は常に生活の足として筆者の傍にありました。
そしてそれこそが、筆者のライダーとしての経験の礎になったと思っています。
晴れでも雨でも、バイクに乗り続けていた当時。
もちろん4輪車に乗るお金もなかったというのが本音ですが、乗りたいとも思わなかったのも事実です。
大型免許の教習所制度が始まり、400ccからステップアップを考えた筆者は仕事の傍らで教習所通いを始めます。
車検のある400ccを大型取得後に乗り続けるか否か、かなり迷いましたが既に愛着がわいてしまっていましたから手放すことをあまり考えられませんでした。
更に自己流カスタムで弄り続け自家塗装までしてしまった車両では、買取査定で値段が付くとも思えません。
20代の若さらしい悩みを抱えたまま筆者は走り続けました。
次回はXJR400で遭遇したトラブルについてお話をしたいと思います。